趣味の電子工作:
ヘッドフォンの配線を貼り替える

難易度:軽度ただし異様に面倒、要はんだごて。

警告:この作業を行うと、メーカーサポートを受けられなくなります。実施は個人の責任においてお願いします。
WARNING : PLEASE OWN YOUR RISK.

2007年05月03日 新設。

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はじめに

※写真中、酷使によりパッドの汚れ・ヤレなどお見苦しい点があると思いますが、どうかこらえてつかあさい。

オープンイヤー・ヘッドフォンMDR-F1(ソニー)を長年使ってきましたが、原音忠実再生派っていうかネトゲーで音がなまったら困るのでデジタル音声一筋40年なので、このヘッドフォンで十分満足しています。長時間付けていても耳が蒸れず、かと言って痛くもならないという点が非常に評価できるところです。

しかし、酷使が過ぎたのか、2007年に入ってから「左の音声だけとぎれる」不思議現象が始まりました。ケーブルは片側からのみ引き出されており、それは左側なので、ヘッドフォンに引き込まれた直後の基板のマルファンクションではないと切り分けることができます。結局プラグでした。しかし処理が甘かったので、この際、太いケーブルに替えてみようということと、今までまったく手を付けてこなかった「右側への分配ケーブル張り替え」を実施してみました。

保護ゴムがヤレているのが分かると思います。また、撮影を失念しましたが、プラグ内部の配線も外れかかっていました。原因はハンダ付け時の不注意と思われます。

そこで、配線を替えます。無酸素銅とか色々ありますけど、はっきり言って、ある一定以上の品質を確保したらあとは変わらんです。ケーブル導線の組成に拘ったところで、その違いを知覚するためには相当の音量を出さないといけないわけですが、まあそんなことをしていたらどんなに気に入っている曲でも嫌気が差すでしょう。鼓膜にも良くないです。

さて。径が細くて配線が3本以上入っているケーブルをジャンク箱から漁ります。富士フイルムだかオリンパスだか忘れましたが、やっと200万画素を超えだした頃のデジカメ用独自仕様端子のUSBケーブルです。反対側のA側は別用途で使うかも知れないのでとりあえずぶった切っておいておきます。

オリジナル仕様のUSBミニケーブル

このUSBケーブルの白をL、赤をRとし、黒に加え緑をリターンにします。ヘッドフォンにフレームグランドも糞もないので、網線は片方(本体側)だけFGにします。「そうしろ」ということではなく、あくまで個人的な趣味です。

まず、元の配線。

ビフォー(L側)

別にヤレてはいませんが、右へ行く配線(写真中央付近からやや左上に伸びているワイヤー)が細いなあと思いました。

ビフォー(R側)

この配線は、追いかけると分かりますがテンプル当て(正式名称なんて言うの?頭頂部に当てるもの)のテンション部(3本のビスで絞められている場所)を経由して、2本のパイプのうち片方を通ります。

なお、作業中は、上2枚の写真に見えているビスを外す必要はありません。

この配線を外して抜き取る分けですが、このプロセスの写真を撮るのをスポーンと忘れてました。パイプの間に1本ずつワイヤを通す作業が一番大変です。柔らかい素材のパイプの中に金属のバーが入っていますが、パイプの中にバーを入れてからでは配線が通りません。バーを入れるときに、バーの片側に配線を仮止めしておいて(瞬着一滴未満で仮止めするのが良かろう)通すと良いでしょう。

アフター(きちゃない)

L側に行く配線が明らかに太くなったのがお分かり頂けますでしょうか。まあ自己満足に過ぎませんが、オーディオの90%は自己満足なので。

完成後。

配線は1/3近くと短くなりましたが、USBケーブル代用で容量を確保。DVDでDts対応のものにした時に、Soundblaster X-Fi Plutinumで聴いたら音の出が良くなりました。すこし。あと右が弱かったような気がしてましたが、全く違和感なくなりました。すこし。

このようにリターンの線が軸を通らなかった上、なんでかドリル刃が3mm以上しかなく、ボディの材質が結構固いので、とりあえずこうしてあります。いずれ何とかするつもりですが、なんか放置してても別段、断線とかそういう問題は起きないように思いますが、はてさて。


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