趣味の電子工作:
USBワンセグ・チューナーに外部アンテナを付ける

難易度:軽度、要はんだごて。

警告:この作業を行うと、メーカーサポートを一切受けられなくなります。実施は個人の責任においてお願いします。
WARNING : PLEASE OWN YOUR RISK.

2007年05月03日 新設。 2007年05月04日 加筆と訂正。 2007年05月09日 訂正と追記。

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ご注意

※2007年5月3日現在の状況ですので、記事中の製品は全て、相当の期間経過後には発売中止・代替製品発売・型番変更などが予想されます。

※本記事の改造についてメーカーに問い合わせをしないで下さい(しても「当社ではマニュアルに沿ったご使用方法以外についてはお答えいたしかねます(現代語訳:なんだそりゃ)」で終わり、先方の迷惑になると思います)。

本文

アイ・オー・データ機器のUSBワンセグ・チューナーGV-1SG/USBです。取り外しができるクリップがついているので「SEG CLIP」。アンテナは可倒式、伸縮可能、ただし出荷時状態では取り外し不可です。

I・O DATA GV-1SG/USB 本来の姿

これでも外出時にはまったく問題なく動作し、Crusoe 600MHz・メモリ384Mバイト・Windows2000マシンでも良好に視聴ができます。しかし、私の部屋は東京タワーと逆側(北)に向いており2階に位置しておりますが、北隣および道を挟んで南隣にはそれぞれ2階建ての中途半端にRCな建築物があり、ちょっとしたワンセグ難視聴区域になっています。あ、もちろんメーカーを問わず、「高感度」とか「高画質」とかは信用してません。

はて困った。メルコ製品(バッファロー)は現在に至るまでプラネックス並みに何度も痛い目に遭っているので、極力手を出したくありません。その昔は「ダメルコ」とか「メルコダウン」とか言ったものですが、最近のユーザーさんは「バッファローなら安心だろう」とか平気で言うからアレですね、時代も変わったもんですね。歳食うわけだ。

USBワンセグチューナー用の「外付けアンテナ」は、日本国内で私が知る限り、というか、すぐ手に入る環境下ではメルコからしか出ていません。

このチューナーを人に譲ってメルコのチューナーを買うことも検討しましたが、作業を始めた時点でもうバラしてますし、付属のソフトには細かい不満点はあるものの、「ウチのアパートのアンテナが使い物にならないので、画面は小さくてもとにかく予約録画が週に2本できたらそれで万事OK」という私の主目標は達成したいです。はい。いやマジで。

バッファロー製外部アンテナ DH-OP-FA

このアンテナ、最初からメルコの製品を買った人はさくっとつながります。しかし、標準出荷でアンテナをミニ同軸付けって大丈夫かいな。あと、amazonのDH-OP-FAの「セットでお求め」のリンク先にはご注意を。型番DH-ONE/U2はデジタル放送非対応。スペックをよく確認しないで買っちゃった人とかいるんだろうなあ……。

さてアンテナが用意できたらモツの取り出しです。クリップとカバーを外し、USBのところから精密ドライバーのマイナスでこじると、簡単に基板を取り出すことができます。お約束ですが、特に静電気が溜まりやすい人(例:俺)が基板を触る前には、身近かつ確実にグランド(もしくはフレームグランド)に接地されている場所に触って、身体の電荷を逃がしておきましょう。

チューナーのモツ

左側がUSB端子、右側がアンテナですが、ネジ止めされているのが分かるでしょうか。とりあえずコレを外します。参考までに、かなりきつく緊締されてます。ネジ止めだけでアンテナと基板を接続しているので。

外部アンテナの端子

端子はバッファローアイ・オー・データのチューナーに合うように、ミニ同軸端子が付いてます。これを遠慮なくぶった切ります。切ったら、ご家庭にあるワイヤ・ストリッパ等で、まず外側の被覆を剥きます(ストリッパなら1.8φで)。同軸ケーブルなので、網線は切らないようにしてほぐしたあと編んでください。編んで予備ハンダしたら、次は透明の内部被覆を剥きます(ストリッパなら0.5φで)。この芯線と、さらに基板側の2箇所も予備ハンダします。基板へのハンダ付けは次のようにします。

外部アンテナ接続の様子

この配線を逆だと思う人もいるかもしれませんが、逆だとまったく受信できません。片方だけだと感度が落ちます。写真の配線であればきちんと受信できているので気にしていません。それは置いておくとしても、しばらくハンダ付けしてなかったから、もの凄く下手くそになっていて落ち込みます。あと、もちろんプラケースの上でハンダ付けした訳ではないです。

2007年5月9日追記 色々実験した結果、同軸の網線で受信しているという結論に到達しました。

外部アンテナ設置状況

組み戻して付属アプリで再確認したところ、USB延長ケーブル(3m)でやっとこさ剣呑な場所に引き回しても1本か2本だったピクト(アンテナマーク)が軒並み4本(最大5本)立つようになりました。だいたいの目安としては、ピクト3本だと画像が固まったり、音声がとぎれたりします。

このアンテナの底にはマグネット(と、そのマグネットに付く吸盤)が付いておりますが、マグネットでクーラーの室外機に付けてあります。このベランダに直接出ることができない(外から脚立で登った方が早い)というのがなんともアレですが。アンテナは室内用と思われるため、あとで基部とアンテナの間にシリコンゴムを充填しようと思います。基部とアンテナの間、基部とワイヤーの出口のそれぞれに、信越化学のKE45(シリコンゴム)を盛って防水加工しました。

厳密に言えば電波を扱う回路では、ハンダ付けをすると伝送特性(インピーダンスとか)が変わってしまうので、なるべく避けないといけないんですがそうも言ってはいられない的なアレがあるんですけど、アレって何よ、まあ400〜700MHzぐらいだよね確か、ワンセグがどこ使ってるかは忘れましたけど(←ウィキペディア見ろよ)、映ってるからいいや結果オーライ的なコンセプトです。最初から付いていたアンテナはビスのタップが切ってある訳で基板の穴自体はバカ穴スルーホールですし。ということなんですがどうでしょうか。


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