Nゲージ工作
2004年03月02日 新設。
2004年03月03日(その3) 補足を追加。
2004年11月18日 レイアウト変更。
※免責事項 内容については一切無保証です。また、TOMIX様ほかメーカー等にこの件でお問い合わせをするのはご遠慮下さい(そんな奴はいないと思いますが一応)。
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さてDD51のN-1000-CL対策は、コンデンサを外すことで解決したわけですが、ここで常点灯システムというものについて少し疑問が湧きました。いったいどのようにして実現されているのか? 私は最近Nゲージに復帰したばかりなので、なおさら疑問は募ります。
そこで、なぜか手元にオシロスコープ(シンクロスコープとも言う(*1))があるので、出力を画面で見てみることにしました。
(*1)私の先生が、オシロではなくシンクロと言っていたので、以下シンクロと書いてあったらオシロスコープのことだと思ってください。岩崎通信機が最初に言い出したらしいですが(しかし実際には登録商標にはなっていないらしいです)、海外では通じないそうです。ともあれ大変申し訳ないです。
↑無負荷の状態です。分かりにくいと思いますが、この状態では0V出力になっています。シンクロスコープではなく、テスターを直流電圧測定モードにして、レールにプローブを当てると、ほんとに0Vなのが分かります。
なお、画面に撮影時の指が映り込んでいます。あと、良く見るとほこりがつられて光っているのが見えますが、大丈夫です。私は気にしていません。シンクロ撮影用のフードなどというものは持っておりませんので、シンクロの手前に三脚を立てて、デジカメを固定して撮影しました。よく考えたらデジカメ用のリモコンがあったはずなのですが、すぐ見つからない上にたぶん電池が切れています。さらによく考えたらPCで似たようなことができる装置も持っていたんですが、敢えてシンクロの画面を晒します。
↑ライト付きの先頭車を負荷として置いて、ダイアルをSTOPの位置に、常点灯アジャスターも最低の位置に絞り込んだ状態です。その状態だと、パルス状に12Vが出るのが分かります。ムギ球車でもLED車でも同じです。
この状態でも、高輝度LEDは光ります。ただ、この場合、LEDの特性にもよりますが、光量が十分でもパルス状に光ることがあったり、点きっぱなしのように見えたりしますので、アジャスターダイアルで調整するわけですね。
DD51が、ダイアルを絞ってあっても走り出してしまうのは、この動作があったためで、コンデンサの作用とモーターの特性が相俟って、結果的に不具合になってしまった不幸な事件であると言えると思います(逆に言えば、それだけ低速での性能が良いということになると思います)。
話は逸れますが……点きっぱなしに見えても、それは人間の眼の残像現象を利用しているだけで、実際にはパルス状に光っている訳です。実物車両の行き先表示LEDを高速シャッターで撮影すると、スジ状に切れてしまうのは、鉄道模型の常点灯とはまた違い、一定電圧をかけっぱなしにするよりも、パルス状により強い電力をかけて点灯させることで、見かけ上は倍ぐらいの明るさに見せることができるのです。この方式をダイナミック駆動と言います。
↑ダイアルを9時ぐらいまで回してみました。関水のカマなどは、この位置で走り出すものもありますが、他のメーカーの車などでは、この位置でも走り出しません。微調整は大変難しいところですね。
↑ダイアルを12時に回した状態です。だんだん12Vが出ている時間の方が長くなってきたのが分かります。手元に動画撮影環境がないのでアレですが、実際にはダイアルを回すと、パルスの幅がうにょーんと変化して大変面白いです。
↑ダイアルを3時まで回した状態です。かなり0Vの区間が短くなっているのが分かります。
↑ダイアルを最後まで回した状態です。パルスがなくなり、12Vが出っぱなしになっているのが分かると思います。
手元には別に、緑の古いパワーパック(5006 DX Power Unit)があるのですが、こちらは0Vから12Vまでリニアに出るだけで、波形を見てもおもしろくないので省略させていただきます。
補足
画面は20μs/divで計測しました。PWM基本周波数はだいたい20kHzではないかと思われます。